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立間編集長の思索部屋~FOOTBALL NOTE分室~

ハリルホジッチ氏、訴訟を取り下げる

 元日本代表監督であるハリルホジッチ氏が日本サッカー協会に対して訴訟を起こしていたが、2019年4月10日に訴訟を取り下げたと報道があった。

日本サッカー協会田嶋幸三会長と日本サッカー協会に慰謝料1円と謝罪広告を求める」といった訴訟内容だったことを覚えている人はどれだけいるだろうか?

 ハリルホジッチ氏が日本代表監督を電撃解任されたのは、2018年4月9日。
 あれから1年が経過し、ハリルホジッチ氏が訴訟を取り上げる形での幕引きとなった。

 

◆終わったから良かったではない

 「慰謝料1円」というのは、裁判を起こした理由がお金ではないこと。
 日本サッカー協会と田嶋会長に対して謝罪を要求するために起こした裁判だということは、法律にそこまで詳しくない筆者でもわかる。

 ハリルホジッチ氏が訴訟を取り下げる前、双方とも和解せず徹底的に争う。
 という情報もあっただけに、このような結末は予想外だった。

 ロシアW杯で決勝トーナメント進出。アジアカップ2019で準優勝。
 と、日本代表の活動は続いていく中で、西野朗氏から森保一氏に監督は変わったが、その裏で、ハリルホジッチ元日本代表監督は弁護士を立て、日本サッカー協会と同協会会長を相手に裁判で戦っていた。

 あまり報道されていなかったのは、この裁判が2回目以降は非公開で行われていたからだろう。
 機会があれば傍聴したかった…。

 今回の当事者でもある田嶋会長が、訴訟取り下げを受けてコメントを発表していたのを読んだが、『きれいごと』での幕引きに怒りすら覚えた。

 ロシアW杯開幕を2か月後に控えた時期に選手、ファンを巻き込んで起こった大騒動の幕引きがこんなきれいごとのコメントだけで良いのだろうか。

 日本人にとって大事にされている「義理と人情」はどこにいったのだろうか。
 「終わり良ければ総て良し」は、本件には該当しない。

 

◆フランス指揮官とは合わないのか?

 ハリルホジッチ氏が電撃解任された時、なぜか私の頭に出てきたのは元日本代表監督のトルシエ氏だった。

 トルシエ氏は1998年のフランスW杯後に日本代表監督に就任し、2000年のシドニー五輪ベスト8、2002年の日韓W杯では初の決勝トーナメント進出を決めるなど実績を残した監督だ。

 実績だけ見れば、この時代の日本代表の成績としては驚異的なものだ。
 だが、その経過を記憶をたどりながら思い出すと、日本メディアを敵に回したり、説明不足な不可解な采配があったりなど、どこかハリルホジッチ氏の解任前と似ている部分があった。

 2002年日韓W杯ベスト16の実績があれば、延長契約の打診はあっても良いものだが、トルシエ氏はW杯後に退任している。

 ここからは推測であるが、退任ではなく事実上の解任だったのではないだろうか。

 トルシエ氏の次の監督がジーコ氏だったことを考えると、トルシエ氏で積み上げてきたものを1度リセットしたい。
 という意向もあったジーコ氏の起用だったのではないだろうか。と考える。

 その根拠は、トルシエ氏とジーコ氏のサッカー感が全く異なるということ。
 ハリルホジッチ氏の後を継いだ西野氏もサッカー感が異なる部分では似ている。歴史は繰り返すということだろうか。

 ハリルホジッチ氏、トルシエ氏といったフランスの指揮官と日本人は相性が悪い傾向にあることから、「フランスに由来がある指揮官と日本人は合わない」という仮説を立ててみた。

 サッカーとは全く関係がないことだが、今現在、ニュースをにぎわしている日産自動車会長・三菱自動車工業会長・ルノー取締役会長兼CEOのカルロス・ゴーン氏。

 2018年11月に金融商品取引法違反の容疑で逮捕されたが、2019年4月現在容疑を認めていない。
 1度目の逮捕以降、様々な憶測や意見が飛び交ったが、まだまだ終息には時間がかかりそうだ。

 ゴーン氏側の主張と日産側の主張が食い違っている点など、分野は違うが、ハリルホジッチ氏と日本サッカー協会が揉めた構図と似て非なる部分は少なからずあったのではないだろうか。

 日本人とフランス人が揉めると同じ構図になるということは、フランスに由来がある指揮官と日本人は合わない…と大枠では考えざるを得ない。という検証に至った。

 

◆あとがき

 日本サッカー協会では現体制が変わらない限り、今後フランス人監督を招聘することはないだろう。

 また外国人監督とは揉めた事実は、ハリル氏の件で世界中に広まってしまい、今後代表に外国人監督を招聘することが一層難しくなったことも意味している。

 ハリルホジッチ氏は現在、フランス1部リーグのナントの監督を務めており、W杯前に起こった自身の悲劇から再スタートを切っている。

 先日、日本代表の昌子源選手が所属するトゥールーズとの対戦があり、試合後昌子選手がインスタグラムのストーリーズに2ショット写真を掲載していた。

 日本代表の守備陣からの信頼は未だに厚い。

 真実は選手の行動のカタチにある。

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サッカー日本代表:国際親善試合/ボリビア戦[2019.03.26]

◆マッチレビュー
日本代表 1-0 ボリビア代表

 

<スタジアム/現地情報>
スタジアム:ノエビアスタジアム神戸
観客数  :28,133人
天候   :曇り
気温   :16.0℃
湿度   :43%

 

◆日本代表のフォーメーション
()内は交代出場した選手

フォーメーション:4-2-3-1
===================

        鎌田大地
        (鈴木武蔵)

  乾貴士   香川真司  宇佐美貴史
中島翔哉) (南野拓実)  (堂安律)

    小林祐希   橋本拳人
    (柴崎岳)

安西幸輝 畠中槙之輔 三浦弦太 西大伍
(佐々木翔)

     シュミット・ダニエル

===================

【得点者】

後半31分;中島翔哉

 

【日本代表スタッツ】
ボール支配率 :68%
シュート数  :17本
枠内シュート : 4本
パス成功率  :87%(684本)
オフサイド  : 5回
フリーキック :14本
コーナーキック: 8本

 

【編集長の考察】

◆守備的なチームには苦戦する

 ボリビアは典型的な守備のチームだった。
 南米でブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、コロンビアといった強豪国と対戦するので、自然と守備的な戦術になったのだろう。
 W杯南米予選では避けては通れない相手なので、チームとしての守備は完成されていた。

 日本はボールを持っているというより、持たされている印象。
 フィニッシュの最後のところまでなかなか持ち込めない、観ている方からしても嫌な試合展開。

 こういう試合こそ積極的にミドルシュートを打つ必要があるが、中央エリアのスペースがなく、ミドルを打つことさえさせてもらえなかった。

 ポゼッションからパスをつないで崩そうとしても、パススピードもボールスピードに差がないので、ボリビアとしても守りやすかったのではないだろうか。

 その中でも、サイドチェンジでのロングパスだけは有効だったように思う。
 ワイドに展開することで、ボリビア守備陣の間隔を広げることで、スペースを作ろうとする意図は感じられた。

 ただ、ボールを足元で受けるシーンが多く、ウラのスペースに動く選手が前線に少なかったので、連動性が生まれず、ボリビアの守備を崩せなかったのは当然だろう。

 中島選手が途中出場するまでは、攻撃で崩せたのは数えるくらいしかなかった。
 中島選手が入ることで、ドリブルで仕掛けれる回数が増え、日本の推進力が格段に上がった。

 先制ゴールのシーンは、ボリビアのミスからというのもあったが、カウンターからの決定機をゴールに結びつけた中島選手の決定力もあった。

 チャンスを確実にゴールに繋げる。
 「決定力不足」については日本代表の永遠のテーマであるが、この課題をクリアできた時、次のステージに上がれるのかもしれない。


◆献身性がプレーから見えない

 両サイドバックが、中盤の選手を追い越していく動きが少なかったように感じる。
 それだけこの試合で先発した西選手、安西選手には物足りなさがあった。

 サイドバックにはそれだけ運動量を求めてしまうのは、長友佑都選手、酒井宏樹選手という良いお手本がいるからだろう。

 ヨーロッパでもサイドバックを務める日本人選手の評価が高いのは、プレー面での献身性があるからだろう。

 オーバーラップして攻撃参加しても、パスがこないことはある。
 ボールを奪われてカウンターになると、急いで戻らないといけないのもサイドバックの宿命だ。

 それでも、ボールのないところでも『フリーランニング』はチームのためにも必要だ。
 『代表チームのために走れない選手』はいらない。


◆2試合を通して見えた日本代表の問題点

 足元の技術が高い、といった上手い選手は出てくるようになったけど、守備的でチームを鼓舞する闘将タイプの選手はなかなか出てこない。

 ロシアW杯後、新チームになって筆者が懸念していた問題点は、長谷部誠選手の代役となる選手が誰になるのか?ということ。

 コロンビア、ボリビアの2試合は、これまでキャプテンマークをつけてプレーしていた吉田麻也選手が不在ということで、ピッチ内でチームを鼓舞するジェスチャーをする選手がいなかったように思う。

 守備面でチームを鼓舞する。という土台が作れないと、いくら攻撃的なポジションでタレントと言われる選手が次々出てきても、チームとして強くなることは難しいだろう。

 長谷部選手と同じポジションの「ボランチ」に目を向けると、この試合、追加招集とはいえ代表初招集で初先発となった橋本拳人選手には今後も注目したい。

 ボリビアがそこまで攻撃的なチームではないので、しっかりとした採点は次回に持ち越したいが、ボール奪取型のプレースタイルであそこまで体を張れるということは証明できたので、コパアメリカ南米選手権)でも見てみたいと思わせてくれた。

 長谷部選手のようなキャプテンシーを持った選手の新たな出現が今後の日本代表を左右するかもしれない。

 

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サッカー日本代表:国際親善試合/コロンビア戦[2019.03.22]

【マッチレビュー】
日本代表 0-1 コロンビア代表

<スタジアム/現地情報>
スタジアム:日産スタジアム
観客数  :63,302人
天候   :曇り
気温   :15.3℃
湿度   :20%

 

【日本代表のフォーメーション】
()内は交代出場した選手

フォーメーション:4-2-3-1
===================

        鈴木武蔵
        (香川真司)

  中島翔哉  南野拓実  堂安律
         (鎌田大地)  (乾貴士)

     柴崎岳   山口蛍
           (小林祐希)

佐々木翔 昌子源  冨安健洋 室屋成
(安西幸輝)

        東口順昭

===================

【日本代表スタッツ】
ボール支配率 :43%
シュート数  :17本
枠内シュート : 3本
パス成功率  :78%(389本)
オフサイド  : 2回
フリーキック :19本
コーナーキック: 8本


【編集長の考察】

◆日本のメッシ誕生

 1人の選手でここまでチームが変わるのか?

 と試合を観ながら感じた。

 中島翔哉選手が起点となって、日本の攻撃が勢いを増すシーンが何度もあった。
 ドリブルで仕掛けるたびにコロンビアのディフェンスを切り裂いていた。
 まさしく『日本のメッシ』と称しても良いパフォーマンスだった。

 南野選手、堂安選手はアジアカップと大きく変わったプレーはしていない。
 それでも躍動感があるように感じたのは、中島選手のプレーとリンクしているからだろう。

 A代表初招集の鈴木武蔵選手も良かった。
 チームとしてのポストプレー、自身の特徴でもあるウラへの抜け出しからチャンスはあった。
 FWだから敢えて苦言を呈すなら、中島選手からのセンタリングをヘディングで合わせたシーンは、フリーだったので決めきって欲しかった。最低限、枠には飛ばして欲しかったが。

 全体として、前半はシュートを打つも枠に行ってないのでそこまでゴールのニオイはしなかった。途中までの崩しは良いのに、フィニッシュの精度を欠いてしまっていた。

 

◆求められる修正力

 今回はコロンビアの勝利への執念に対して、チームとして戦略負けを露呈した。

 後半になって、コロンビアが勝負へのこだわりを見せてきた。
 前半抑えられなかった中島選手に対策を立ててきた。

 結果として中島選手がピッチの中で消えてしまう時間帯が増え、日本が一方的に押し込まれる時間帯が増えた。

 その時間帯でペナルティエリア内でハンドを取られPKを与えてしまう。
 エースのファルカオ選手が決めて、コロンビアが先制した。
 『ハンドにPK』とロシアW杯でのフラッシュバックが逆のカタチで出てきたのは言うまでもない。

 日本は選手交代で、打開策をはかった。
 香川選手、乾選手、小林選手を投入したことで、中島選手が再び前線でボールを受けれるようになり、攻撃に幅を持たせることができた。

 個人的に印象に残っているのが、右サイドに入っていた乾選手が左サイドの中島選手にパスを出し、ドリブルで仕掛けるタイミングに合わせて逆サイドから中島選手を追い越す動きでサポートしていたこと。

 このプレーで中島選手をマークしていたコロンビアのディフェンダーの選択肢が増えたことで中島選手のドリブルを抑えることが難しくなった。乾選手の数字に残らないファインプレーだ。

 ベンチからの指示がなくても、ピッチ内で選手が自主的に効果的なプレーをする。
 修正する必要をW杯を経験しているベテランが見せたのは、今後のチーム作りに大きな影響をもたらすだろう。

 

◆収穫と課題

 収穫は、攻撃面でのオプションが増えたこと。
 香川選手、乾選手の投入で停滞していた攻撃が活性化された。

 また、昌子選手のロングボールの精度は今後の日本の武器になる。
 いつもボランチ経由でタテパスが入っていたが、最終ラインから正確なロングボールを蹴れることで中盤を省略することができるので、相手からすればボールの取りどころを分散できるので、より攻撃に移りやすくなる。

 2列目の構成、吉田選手の相棒となるセンターバックの競争は今後も熾烈を極めるだろう。
 非常に嬉しい誤算だ。

 課題として、フィニッシュの精度が挙げられる。
 惜しいシュートが何本あっても無得点では勝てない。

 コロンビア戦を見て『中島選手、南野選手、堂安選手』の盤石の2列目の限界を感じた。
 徹底的に対策をされると自分たちで試合中に修正できていない印象を受けたから。

 大迫選手がいなかったから…という言い訳も難しい内容だった。
 なぜなら、この試合は中島選手を封じられたことで2列目が機能不全に陥ったから。

 前半の躍動は中島選手に引っ張られたカタチであり、後半になって中島選手が抑え込まれると南野選手、堂安選手も徐々に見せ場を作れなくなった。

 このチームは「中島翔哉選手」の出来でチームの勝敗が左右されるところまで来ているのかもしれない。
 中島選手の代役を見つけることが課題の1つになった。

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サッカーU-22日本代表:AFC U-23選手権タイ2020予選 招集メンバー

 AFC U-23選手権タイ2020予選に臨む、U-22日本代表メンバーが発表された。
 2020東京オリンピック世代のプレーにも注目したい。

 本来ならば、森保監督が指揮を執るのだがA代表の日程と被っているため、横内氏が監督代行を務めることになっている。

 

◆招集メンバー
AFC U-23選手権タイ2020予選、招集メンバー、背番号。選手名敬称略。

[GK]
1.小島亨介(大分トリニータ
12.オビ・パウエル・オビンナ(流通経済大
23.波多野豪(FC東京)

[DF]
4.板倉滉 (フローニンゲン/オランダ)
21.町田浩樹(鹿島アントラーズ
19.大南拓磨(ジュビロ磐田
22.立田悠悟(清水エスパルス
14.原輝綺 (サガン鳥栖
20.橋岡大樹(浦和レッズ

[MF]
3.中山雄太(ズウォレ/オランダ)
10.三好康児(横浜F・マリノス
6.長沼洋一(愛媛FC
8.伊藤達哉(ハンブルガーSV/ドイツ)
2.藤谷壮 (ヴィッセル神戸
11.遠藤渓太(横浜F・マリノス
13.岩崎悠人(北海道コンサドーレ札幌
17.松本泰志(サンフレッチェ広島
5.杉岡大暉(湘南ベルマーレ
16.齊藤未月(湘南ベルマーレ
15.久保建英(FC東京)

[FW]
7.前田大然(松本山雅FC)
9.上田綺世(法政大)
18.田川亨介(FC東京)

 

◆試合スケジュール
【グループリーグ】
第1戦:マカオ   (現地時間3月22日)
第2戦:東ティモール(現地時間3月24日)
第3戦:ミャンマー (現地時間3月26日)

※上位2チームが本戦出場(2020年1月8日~26日)

 

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サッカー日本代表:国際親善試合メンバー発表[2019.03]

 アジアカップ2019を準優勝で終えた日本代表。

 2019年6月に招待国での参加が決まっている南米選手権コパアメリカ)に向けて、再始動となる今回の代表ウィークでは、3月22日にコロンビア代表、3月26日にボリビア代表と対戦することになっている。

 この2試合に挑む招集メンバーが発表された。

 

◆招集メンバー
※3月22日にコロンビア代表、3月26日にボリビア代表と対戦する日本代表メンバーのリスト。
選手名敬称略。

[GK]
東口順昭ガンバ大阪
シュミット・ダニエルベガルタ仙台
中村航輔柏レイソル

[DF]
西大伍 (ヴィッセル神戸
佐々木翔サンフレッチェ広島
昌子源 (トゥールーズ/フランス)
室屋成 (FC東京)
三浦弦太ガンバ大阪
安西幸輝鹿島アントラーズ
畠中槙之輔(横浜F・マリノス
冨安健洋(シントトロイデン/ベルギー)

[MF]
乾貴士 (アラベス/スペイン)
香川真司ベシクタシュ/ドイツ)
山口蛍 (ヴィッセル神戸
小林祐希ヘーレンフェーン/オランダ)
宇佐美貴史デュッセルドルフ/ドイツ)
柴崎岳 (ヘタフェ/スペイン)
中島翔哉(アル・ドゥハイル/カタール
南野拓実ザルツブルク/オーストリア
守田英正(川崎フロンターレ
堂安律 (フローニンゲン/オランダ)

[FW]
鈴木武蔵コンサドーレ札幌
鎌田大地(シントトロイデン/ベルギー)


◆編集長の視点
 アジアカップのメンバーから、大きく変わったなという印象を受ける。
 「準優勝」という結果が、今回のようなメンバー構成になったのだろう。

 ベテラン、中堅、若手と揃っているのでメンバー構成としては問題ない。
 また南米選手権に向けてチームのベースアップを目指しているのが伝わってくる。

 DF、FWについては、新戦力の発掘がメインとなるだろう。
 アジアカップでは良くも悪くもメンバーが固定されていたので。

 注目はMF!
 香川選手、乾選手、宇佐美選手を招集したということは、盤石となりつつある中島選手、南野選手、堂安選手の2列目のポジション争いが勃発。と受け止めている。

 盤石の3選手なのか?

 全部入替なのか?

 一部解体なのか?

 コロンビア戦のスタメン発表が楽しみになった。

 

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5バックをどう崩すのか?

 5バックは本来、日本代表が強豪国(ブラジル、ドイツ、フランス、スペインなど)とW杯で対戦する時に採用してもらいたいフォーメーションの1つだ。

 しかし、日本人の文化に根付いている「スポーツマンシップに則り、正々堂々と戦う」という信念が邪魔をする。
 結果としてサッカーにおいては点の取り合いを挑む試合展開になる。

 それをサポーターも望んている風潮もあるので、W杯グループリーグ初戦でW杯優勝を経験している8か国(ブラジル、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、イングランド、アルゼンチン、ウルグアイ)との対戦が実現しない限り、現実的に難しいだろう。

 5バックは、日本代表にとって対戦相手が取ってくる戦術としても最も苦手とするフォーメーションだ。
 アジアカップ2019でも明確となってきたが、カタールW杯アジア予選までに少しでも解決の糸口を見つける必要がある。

 

◆クラブチームでも5バックを崩すのは難しい
 2019シーズン、Jリーグ開幕戦、ヴィッセル神戸セレッソ大阪の一戦でのこと。

 ヴィッセルの前線には、VIP(イニエスタ、ビジャ、ポドルスキー)の3枚が並ぶ。
 普段は中盤に位置するイニエスタ選手をゼロトップに配置する奇策をリージョ監督は採用してきた。

 少し意外に感じたが、これまで4バックが基本フォーメーションだったセレッソが5バックを形成してきたことの方が驚いた。

 おそらくVIP3人を自由にさせないための3バック+両ウィングバックによる5バックになったと思われるが、今シーズンからセレッソの監督に就任したスペイン人のロティーナ氏だったからとれた戦略かもしれない。

 ヨーロッパの監督はサッカーを知っている。を思わせてくれた。
 イニエスタ選手、ビジャ選手とは同郷ということもあり、スペースを使われることがどれだけ自分たちの脅威になるかを理解した上での采配だったかもしれない。

 試合はというと、セレッソが後半に、都倉選手をワントップに入れて柿谷選手を中盤に下げたことで、ボールが回り出すように虎の子の1点に繋がった。スコアレスで試合終盤まで来れば、勝ちにいくプランも準備していたのだろう。

 5バックは勝利を諦めた戦術ではない。弱者が強者に対抗する戦略の1つである。

 ヴィッセルは攻撃陣が機能せず、得点を奪うことができなかった。
 イニエスタ選手、ビジャ選手、ポドルスキー選手のワールドクラスの3選手が前線にいても、守りをしっかり固めれば勝機は見いだせる。と教えられた試合だった。

 ヴィッセルの誇るVIPでも5バックを崩すのは難しい。
 では、どうすれば5バックを崩すことが出来るのか?

 

◆編集長が考える5バックの崩し方
【①フォーメーション】
「4-2-3-1」がベースなら、最低でも3トップにする必要があるので「4-3-3」がベター。
中盤の3枚は、ボランチまたはアンカーを1人残してインサイドハーフ2枚も攻撃重視でプレー。

【②ピッチ上にいて欲しい選手のタイプ】
ドリブラー
・セットプレーを任せられるキッカー
・長身ポストプレイヤー
シャドーストライカー
・前線からの守備をさぼらない選手
・オーバーラップを繰り返すスタミナモンスター

【③イレブン全員の共通事項】
・ワンタッチ、ツータッチ以内
・パススピードを上げる
・オフザボールの動きを怠らない
・少しでもスペースがあればドリブルで仕掛ける
・ゴールが見えたらミドルレンジからでもシュートする

 

 あとは、相手の守備陣を見て、ドリブルについてこれていない選手、イエローカードを1枚もらっているため球際激しく来れない選手など状況に応じて判断し、5つの壁のうち1つを崩して仕掛ける。
 1つ崩れれば、立て直す瞬間に隙が出来るのでそこを正確についてゴールに繋げれるかがキーポイント。

 

 5バックは、リーグ戦ではあまり見慣れない戦術である。
 Jリーグの試合序盤から採用していたチームはあまり記憶にない…。

 一方、代表戦では格上と戦う時だけ当たり前のように守備的戦術が採用される。
 W杯出場をかけた大事な試合では、勝ち点の取りこぼしは許されず、得失点差によって出場権を逃す場合もあるので、当然といえば当然だ。

 日本もアジア予選では、5バックを採用するチームと対戦することもある。
 今の日本代表に必要なのは、FIFAランク上位の強豪国とのマッチメイクより、W杯にも出場していて、3バックまたは5バックを主戦に堅守速攻のサッカーをしている国なのではないだろうか。

 

◆ベストメンバーのコスタリカと親善試合を
 代表チームで鉄壁のディフェンス力を誇るのは、今でも昔でも「イタリア」以外考えられない。

 ネスタ選手、マルディーニ選手、カンナバーロ選手の3バックにGKブッフォン選手が君臨し構成させていた『カテナチオ』は私の記憶の中に今でも鮮明に残っている。

 ネーションズカップの影響もありヨーロッパの国々と親善試合を行うことが難しくなり、強豪イタリアとのマッチメイクもより一層難しくなっている。

 そこで提案したいのが「コスタリカ」との親善試合だ。
 2014年ブラジルW杯ベスト8の躍進、2018ロシアW杯ではグループリーグ敗退とはなったものの、ナバス選手を中心とした守備は、ブラジル、スイス、セルビアを最後まで苦しめた。

 ただ、日本がコスタリカとマッチメイクをしていないといえばそうではない。
 直近では2018年9月11日に、日本代表は大阪でコスタリカ代表と親善試合を行っている。

 この試合は、9月7日に札幌で行われるはずだったチリ戦が地震の影響で中止となり、実質的に森保ジャパンの初戦となった試合だ。
 結果は3対0で勝利し、日本の新たな中盤の三銃士(中島、南野、堂安)が形成させた試合でもある。

 5バック対策になぜ「コスタリカ」を推奨するのかというと、この試合、レアル・マドリードに所属するコスタリカ代表の守護神ナバス選手が欠場しているから。
 3対0の勝利は、コスタリカがベストメンバーではなかったのも一因だ。

 コスタリカのロシアW杯での戦い方を見ていて気になったのが「守備のやり方がGKありきの戦術となっているのではないか?」という点だ。

 ナバス選手のセービング力あってのことだが、ディフェンスがボールを奪うのではなく、相手にプレーの選択肢を限定させるなど組織的な守備をしている印象が強い。

 コスタリカの基本フォーメーションは「5-2-3」
 堅い守備からのカウンターを得意とするチームで、日本がやや苦手としている戦い方をしてくる。

 是非、ナバス選手が出場するコスタリカと親善試合を行ってほしいものだ。
 そのためには国際親善試合といえど、日本開催ではなく『海外遠征』が必要になるだろう。


◆あとがき
 アジアカップを見ても、日本を相手に5バックを形成するチームは少なくなかった。

 トルクメニスタンベトナムは日本と対戦した試合では、狙いがはっきりしていた。
 当初、日本が優位と大方が予想していても試合展開としてはギリギリでの勝利だったのは記憶に新しい。

 現状なら、カタール代表はマッチメイクの候補として最適だ。
 開催国は予選を免除されるので、同大陸でもアジア予選の前に親善試合を組むことは可能。
 アジアカップ決勝のように結果も内容も敗れることになれば、日本代表の2022カタールW杯出場は危ういだろう。

 

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Jリーグ2019シーズン開幕に想うこと

 2019シーズンのJリーグが開幕した!

 開幕戦はセレッソ大阪ヴィッセル神戸
 イニエスタポドルスキ、ビジャのワールドクラス3選手を揃えるヴィッセルがどんなサッカーを見せてくれるのか、注目度抜群の開幕ゲームとなった。

 FC東京久保建英選手は昨シーズン覇者の川崎フロンターレに対して、17歳とは思えないプレーに驚愕はした。報道が事実なら「2019年夏にはバルセロナに復帰」ということなので今後に期待が膨らむ選手だ。

 また今シーズンから1部昇格したばかりの大分トリニータが昨シーズンACL覇者の鹿島アントラーズに対して、アウェーで貴重な勝ち点3を奪ったこと。
 鹿島のホームで成し遂げたことが番狂わせに相応しい出来事だった。

 週末にサッカーのある生活が送れることは嬉しいことなのだが、開幕戦は純粋に楽しむことが出来ただろうか?と自分に言い聞かせることがあった。

 各選手のプレー内容や試合結果について、一喜一憂はしたのだが、何か違和感を感じる。

 違和感の正体は、多くの選手が他のチームへ移籍してしまい、昨シーズンのチームカラーがガラリと変わっているチームが非常に多く感じたということ。

 

◆昨シーズンとは全くの別チーム
 断っておくが全クラブチームがそういうわけではない。
 例えば川崎フロンターレは、昨シーズンの優勝メンバーをベースに、ロンドン五輪得点王でブラジル人ストライカーのレアンドロ・ダミアン選手、中盤のマルチプレーヤーである山村和也選手をセレッソから獲得。非常に理に叶った補強を行っている。

 J1の各クラブについては、昨シーズンのレギュラーメンバーが残っていることもあり、チームとしてのベースは存在している。
 そこから補強するのだが、別チームでクラブの顔だった選手のゼロ円移籍だけは納得できない。

 

 ただ、問題はJ2の方だ。
 2019シーズンの前だけではなく、2018年シーズンの夏、J1がW杯のため中断期間に入っている時期に草刈り場のごとくそれまでチームの主力だった選手がJ2からJ1へ移籍する事態が発生した。
 あるチームの監督が嘆きのようなコメントを出したことは記憶に新しい。

 選手としてはステップアップになるから引き留めることは難しいが、主力が抜けてしまうと全くの別のチームになり順位の変動も大きかった。
 2019シーズン開幕時には、2018シーズン開幕前の原型も無いのでは?というほどの変更があったように感じた。

 敢えてクラブ名は伏せておくが、こういうことが続くとJ1とJ2の格差が広がってしまうのではないだろうか?

 

◆クラブの象徴といえる選手は?
 例えば、川崎フロンターレなら、中村憲剛選手、小林悠選手。
 サンフレッチェ広島なら、青山敏弘選手。
 鹿島アントラーズなら、内田篤人選手。
 ガンバ大阪なら遠藤保仁選手。
 セレッソ大阪なら柿谷曜一朗選手。といったところか。

 Jリーグは単年契約の選手が多いので、シーズン終了後にゼロ円移籍が可能になる。
 移籍は選手個人の自由だが、クラブの象徴といわれる選手も移籍金なしで別の国内クラブに移籍してしまうのは、もう少し問題視すべきだ。

 最近では、ヴィッセル神戸イニエスタ選手、ビジャ選手の加入、さらにウィークポイントを国内の有名選手を獲得して大きな注目を集めた一方で、生え抜きの選手、それまで主力だった選手が一気に他のクラブへ移籍している。

 近年では浦和レッズが、国内の有名選手を引き抜いてチームを補強してきた。
 クラブの象徴といえる選手は育ってはいるが、生え抜き選手が見当たらないのは少し虚しく感じる。

 生え抜き選手や、移籍してきたがそこからクラブの象徴になるまで上り詰めた選手が、応援しているクラブチームに存在しているかもう1度確認してほしい。

「Jリーグ×地域」というテーマがあるなら、生え抜きでクラブの象徴とファン・サポーターが認める選手には、最低限複数年契約を提示するのがクラブ側からの義理というものではないだろうか?


◆あとがき
 今週末には第2節が行われる。

 Jリーグは特出したチームが少ないため、今シーズンも最後まで熾烈を極めるだろう。

 個人的に試合よりピッチ外のイベントが盛り上がっている懸念もあるが、週末にサッカーがある生活を試合を通じて楽しみたい。

 

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