footballnote’s blog

立間編集長の思索部屋~FOOTBALL NOTE分室~

サッカー日本代表:選手兼代表監督となる本田圭佑氏が2022カタールW杯アジア予選で壁になる!?

 ロシアW杯後、日本代表引退を表明した本田圭佑選手。
 オーストラリアでの現役続行を発表し、さらに2020年東京オリンピックへのOA枠での出場を目指すことを目標にすると語った。

 オーバーエイジのことでも驚いたが、さらに驚きのニュースが飛び込んできた。なんとカンボジア代表監督に就任というのだ…。

 「現役選手が代表監督を務める」という前例のないことなので、比較分析も困難だ。1つ1つ気になることを整理していきたい。

 

◇日本国外の代表監督にいきなりなれるの?

 サッカー日本代表監督になるためには、JFA公認S級コーチ(S級ライセンス)が必要になる。これはあくまで日本人の場合と捉えておいた方が良いだろう。

 これまで日本代表監督を務めた外国人監督は、S級ライセンスを取得していたとは限らない。同等の資格を持っていたから代表監督に就任しただけかもしれない。
 ⇒証明は難しいのであくまでグレーゾーンとする。

 現役選手ということで、本田選手がS級ライセンスと同等の資格を持っているとは考えにくいので、フェリックス・アウグスティン・ゴンザレス・ダルマス氏が表面上の監督になるそうだ。ただし、実権を握るのが本田圭佑氏というのは間違いない。だからGMという言葉が使われていたのかな。

※GM(General Manager:ゼネラルマネージャー)
自身の配下にある組織に対して決定権を持つ役職である[wikipedia参照]

 1番の問題は、同じアジア地域ではあるがオーストラリアとカンボジアの物理的距離についてだ。

 普段はオーストラリアのメルボルンでプレーするということ。Aリーグの開幕戦は2018年10月20日となっているので、それまではシーズン開幕に向けてトレーニングしながら監督としての仕事に取り組むことになるだろう。

 ITが発達した現代では、世界各国どこにいても連絡は取れる時代になったのでミーティングは可能だが、現場を見ないと代表監督としての職務を全うしているとはいえない。本田氏の手腕に期待しながら、この極めて珍しい挑戦を見守っていきたい。

 

◇日本代表と戦うことはあるのか?

 日本代表は、ロシアW杯アジア2次予選でカンボジア代表と対戦している。

 2015年9月3日、日本のホームで行われた試合は3対0で勝利。2015年11月17日、カンボジアのホームで行われた試合も2対0で日本が勝利している。奇しくもこの2試合で本田選手はゴールを決めている。

 2019年1月に開催されるアジアカップは、カンボジアは予選敗退のため本選には出場しないので日本と対戦することはない。
 しかし、2022年カタールW杯のアジア予選では対戦の可能性は残されている。本田監督の率いるカンボジア代表が日本代表の前に立ちはだかることがあるかもしれない。

フットボールノート|サッカーマガジン FOOTBALL NOTE

ワールドクラスの外国人選手がJリーグへ(2018年8月)

 2018年、Jリーグにとって良い意味で激震が走った。

 2010年南アフリカW杯で優勝したスペイン代表で主力としてプレーした、アンドレス・イニエスタ選手(ヴィッセル神戸)、フェルナンド・トーレス選手(サガン鳥栖)がJリーグでプレーすることが決まった。W杯優勝経験メンバーがJリーグでプレーする時代が来たんだなと。

 昨シーズン、イニエスタ選手はバルセロナで、トーレス選手はアトレティコマドリードでプレーしていたのにも関わらず、新天地に選んだのは日本だった。

 ヨーロッパのビッグネームが動く時は、中国や中東、アメリカが移籍候補に上がるのが最近のトレンドだが、まさか二人ともJリーグでプレーするとは思えなかった。

 ロシアW杯が終わってJリーグ1部が再開されると、チームの合流したばかりの二人が早速出場していた。

 イニエスタ選手は個人的理由で一時チームを離脱したが、ロシアW杯にスペイン代表と出場し、決勝トーナメント1回戦まで進出したのにオフの期間が短いことを懸念していたので、良いリフレッシュになったのではないだろうか。

 トーレス選手は入団発表がJリーグ再開直前だったこともあり、まだまだコンディションやコンビネーションで上手く機能していない部分はあるが、ボールを持った時の迫力はピッチ上で圧倒的な存在感となっている。

 8月11日におこなわれる、ヴィッセル神戸ジュビロ磐田の一戦で、ヴィッセル神戸ポドルスキ選手とイニエスタ選手が同時にピッチに立つことが予想されている。もし共存したらどんなプレーを見せてくれるか楽しみだ。

 

【1990年代Jリーグ黎明期にやってきたスーパースター】

 1993年にJリーグが開幕し、数多くのスーパースターが日本にやってきた歴史がある。Jリーグ創成期に関わらず日本に来てプレーした外国人選手を一部記載してみた。
※スペースの関係で掲載した選手は、代表歴があってワールドカップに出場したことがある選手のみにした。

[選手]
ジーコ(鹿島アントラーズ)
ジーコ氏はJリーグ開幕前の日本サッカーリーグ時代から住友金属(現鹿島アントラーズ)でプレーしていた。

ディアス(横浜マリノス

リトバルスキー(ジェフユナイテッド千葉)

リネカー名古屋グランパス

ストイコビッチ(名古屋グランパス)

レオナルド(鹿島アントラーズ)

ブッフバルト(浦和レッズ)

サンパイオ(横浜フリューゲルス)

スキラッチ(ジュビロ磐田)

ドゥンガ(ジュビロ磐田)

エムボマ(ガンバ大阪)

カレカ(柏レイソル)

ストイチコフ(柏レイソル)

・・・改めて振り返ってみてもビッグネームが並んでいるな。

 監督ではグランパスアーセン・ヴェンゲル氏だろう。イングランド・プレミアリーグアーセナルで一時代を築く前だが、Jリーグで監督していたのが不思議に思うくらいだ。

 

【あとがき】

 今回も一時期のビッグウェーブの波が来ただけなのだろうか。
 DAZNマネー、クラブオーナーの決断などいろいろあるが、ここがピークではダメだ。継続しておこなうことがJリーグのレベルを上げることになる。

 

フットボールノート|サッカーマガジン FOOTBALL NOTE

サッカー日本代表(U23)2020東京五輪:オーバーエイジ枠争い

 2022年カタールW杯に向けて、2020年に開催される東京オリンピックに出場するU23代表の選手には自然と注目が集まるだろう。

 なぜなら、順調にいけばこの世代がカタールW杯出場権をかけたアジア予選の主力にもなりえるからだ。
 次世代の代表を担う選手も注目したいが、自国開催となるオリンピックではメダルを狙いにいくため、オーバーエイジ枠でどの選手を選出するかがメダルのカギになるのではないだろうか。

 オリンピック代表メンバーは18名。
 そのうちオーバーエイジ枠は最大で3枠使うことができる。

 2000年以降、日本代表が出場したオリンピックでのオーバーエイジ枠で、これまでどんな選手が選ばれたか振り返ってみる。

 

オーバーエイジで出場した選手(年齢は当時のもの)】
※選手名敬称略

[2000年シドニー五輪;ベスト8]
GK:楢崎正剛(24)
DF:森岡隆三(24)
MF:三浦淳宏(26)

[2004年アテネ五輪;グループリーグ敗退]
GK:曽ヶ端準(25)
MF:小野伸二(24)

[2008年北京五輪;グループリーグ敗退]
オーバーエイジなし

[2012年ロンドン五輪;4位]
DF:徳永悠平(28)
DF:吉田麻也(23)※五輪開催年は24歳になっていたため

[2016年リオ五輪;グループリーグ敗退]
DF:藤春廣輝(27)
DF:塩谷司 (27)
FW:興梠慎三(30)

 ディフェンダーの選手が選出されている印象を受けた。
 若いチームということで、守備の部分にオーバーエイジで招集した選手を使うのはわからないでもない。

 

【あとがき】

 ロシアW杯で敗退後、オリンピック代表監督である森保氏に、本大会メンバー23名のうち5,6名の選手がオーバーエイジでの出場を直訴したという報道もあった。

 注目は本田圭佑選手だろう。代表引退は表明したものの、オーバーエイジ枠での東京五輪出場を目指すことを発表した。

 ロシアW杯で結果を出したように、先発でも途中出場でも存在感を発揮している。特に「得点力」に関しては疑いようがない。

 自国開催だからオーバーエイジ枠は3枠全て使うことになるだろうが、本田選手が正式表明したことで競争は激しくなったのは間違いない。

フットボールノート|サッカーマガジン FOOTBALL NOTE

サッカー日本代表に足りない部分

 新監督に森保氏が決まり、新たなスタートを切った日本代表。
 森保監督は東京オリンピックに出場するU23チームも兼任するので、世代も一気に進むだろう。

ロシアW杯後に代表引退を表明したのは3選手。
長谷部誠選手
本田圭佑選手
酒井高徳選手

 酒井選手は年齢を考えると2022年まで頑張ってほしかったが、本人の意思だから仕方ないだろう。

 両サイドバック、時にはボランチセンターバックでプレーできる守備のユーティリティープレイヤー。長谷部選手の後を継ぐ主将候補の1人だったのにな…。

 そして、ついに来てしまった長谷部選手の後継者問題。
 主将の代わりは、おそらく吉田麻也選手が既定路線ではないかと考えいる。

 ただ、日本代表の「心臓」となっていた選手の変わりをすぐに見つけることは難しい。つまり今の代表に足りないピースは守備的MF(ボランチ)だ。

 

【日本代表の問題は守備的MF(ボランチ)】

 遠藤保仁選手が代表を離れてから、日本の中盤が機能しなくなったことは記憶に新しい。
 「日本の心臓」とまでいわれた選手だから、それだけ代えの効かない選手だ。

 ロシアW杯では柴崎選手と長谷部選手のコンビがピタリとハマったことで、チームの機能したように思う。遠藤選手の後継者が長年不在だったが、柴崎選手がW杯に間に合ったカタチだ。もともと柴崎選手が遠藤選手の後継者として候補に上がっていたのでは驚きはなかった。

 長谷部選手が代表を引退したことで、遠藤選手と同じ問題が発生するのは間違いない。序列でいえば、山口蛍選手、遠藤航選手が務めることになると思うが、どうだろうか。

 海外組を見ても、このポジションで昨シーズンレギュラーを掴んだのは長谷部選手くらいだろう。
 長谷部選手の場合はリベロまたはアンカー起用もあったのだが、少し前を振り返ってみても、レスター時代の阿部勇樹選手やフルハム、フランクフルト時代の稲本潤一選手くらいしか思い出せない。柴崎選手はヘタフェではボランチよりトップ下でのプレーの方が多かった。

 それだけボランチを主戦場とする日本人選手が海外リーグ、特に4大リーグでレギュラーを掴むのは難しいということだ。
 山口選手もハノーファーに所属していた時期もあるが、ボランチというよりサイドハーフでのプレーを強いられた。

 遠藤航選手は今シーズンからベルギー1部リーグに挑戦。そしてイングランド2部リーズの井手口陽介選手がどこまで成長できるか、カタールW杯の守備のキーマンになる2人に注目したい。

 理想はフランス代表のカンテ選手みたいに走れる守備的MFになってほしい。

 その一方で「求む!大型ボランチ」と提唱したい。
 ロシアW杯覇者のフランス代表には、ポグバ選手、エンゾンジ選手といった身長190cmを越えて、かつ足元が上手い選手がいた。

 リードしている終盤はポジションをボランチからアンカーのところに下がって、パワープレー対策をしていた。
 守備だけではなく、チャンスと見れば攻撃にも顔を出したり、中盤の底から精度の高いパスを出したりと、チームの起点になっていた。
 そんなチームがW杯を掲げたのだから、日本代表にも「足元の上手い大型ボランチ」が必要なのではないだろうか。

 

【あとがき】

 考えればキリがない。
 海外5大リーグでプレーしている経験がある日本人ゴールキーパー川島永嗣選手だけという状況。
 またクリスティアーノ・ロナウド選手、メッシ選手のようなスーパーエースは、日本にはいない…。

 ベスト8に届かなかった理由なんていくらでも浮かんでくる。

 ただ、2列目の選手は飽和状態だ。
 各カテゴリーを見ても、このポジションは1番競争が激しい。
 最近ではサイドアタッカーは、海外でも日本人選手の評価が高い気がする。

 攻撃的MFを目指す選手が多いのは、何気にキャプテン翼の影響だろう。
 それなら得点王を狙える絶対的エースストライカーとSGGKも出てきてくれないとな。

フットボールノート|サッカーマガジン FOOTBALL NOTE

サッカー日本代表:2022カタールW杯へ向けて始動

 2018年7月26日、日本代表の次期監督に森保一氏が就任した。

 1993年ドーハの悲劇を経験した選手が代表監督になって帰ってきた。奇しくも目指すはカタールW杯。これも何かの運命なのだろうか。

 そして、トルシエ氏以来のオリンピック代表(U23)との兼任となった。兼任となったことで注目を集めるのは、8月18日~9月2日にインドネシアで開催されるアジア大会だろう。
 23歳以下で行われる男子にとって、オリンピック代表候補、そして4年後のW杯に向けて若手にとってはアピールの場になる。

 日本はグループDに入り、ベトナムパキスタン、ネパールと対戦することになっている。アジア大会での森保監督の采配にも注目したい。

 森保氏の代名詞はサンフレッチェ広島の監督時代で結果を出した「3-4-2-1」のフォーメーションだが、これはあくまでクラブでの戦い方だ。

 代表チームではこれまで2002年の日韓大会以降、基本的に4バックで戦ってきているので、このまま4バックをベースに行くのではないかと私は考えている。

 例えばブラジル代表には「4-4-2」が伝統として今もなお受け継がれている。代表チームとしてのベースがしっかりしているところを日本代表に参考にしても良いように思える。
 特に守備に関しては決まりごとが多いので、守備のベースは大きく代えてほしくない。

 クラブと代表は別のチームという観点から、このような結論に至った。

 フル代表は、9月に行われるキリンチャレンジカップが新体制での初戦となる。招集メンバーを含めて楽しみなことが増えるだろう。

 森保新監督のもとでどのようなサッカーを見せてくれるのか。

 まずは2019年1月に行われるアジアカップでの2大会ぶりの優勝を至上命題に、日本代表の活動を追っていきたい。

フットボールノート|サッカーマガジン FOOTBALL NOTE

2018ロシアW杯レビュー(最終回)大会総括

 ロシアワールドカップで大会全体の試合を振り返りながら、個人的に気になったことを書いています。

【グループリーグ/ベストゲームとベストゴール】

(ベストゲーム候補)
ポルトガル VS スペイン
・ドイツ VS メキシコ   
・ブラジル VS コスタリカ 
・ドイツ VS スウェーデン 
・日本 VS セネガル

※FOOTBALL NOTE編集長のグループリーグベストゲームは、ポルトガル対スペイン!

 

(ベストゴール候補)
ポルトガル対スペイン。2対3とポルトガル1点ビハインドの後半43分、クリスティアーノ・ロナウド選手の同点弾となった直接フリーキック

◎アルゼンチン対クロアチアクロアチア1点リードの後半35分、モドリッチ選手の豪快なミドルシュートが貴重な追加点。

◎ドイツ対スウェーデン。1対1と同点の後半アディショナルタイム。クロース選手が値千金の勝ち越しゴールとなる直接フリーキック

※FOOTBALL NOTE編集長のグループリーグベストゴールは、ロナウド選手の直接フリーキック

 

【決勝トーナメント/ベストゲームとベストゴール】

(ベストゲーム候補)
・フランス VS アルゼンチン 
・ベルギー VS 日本     
・ブラジル VS ベルギー   
・ロシア VS クロアチア   
・フランス VS ベルギー   

※FOOTBALL NOTE編集長の決勝トーナメントベストゲームは、フランス対アルゼンチン!

(ベストゴール候補)
◎フランス対アルゼンチン。アルゼンチン1点ビハインドの前半43分、ディ・マリア選手の左足の豪快なミドルシュート

◎フランス対アルゼンチン。1対2と1点ビハインドの後半12分、左サイドのセンタリングに走り込んで合わせたパバール選手の右足のボレーシュート

ウルグアイポルトガル。前半7分、カバーニ選手の大きなサイドチェンジから、スアレス選手のシュート気味のセンタリングをカバーニ選手が合わせて決めたゴールシーンは、シュートまでの過程が素晴らしい。

◎ベルギー対日本。日本1点リードの後半7分、リードを2点に広げる、乾選手の豪快な無回転ミドルシュート

◎ブラジル対ベルギー。ベルギー1点リードの前半31分、リードを2点に広げる、デブライネ選手の地を這う豪快なミドルシュート

※FOOTBALL NOTE編集長の決勝トーナメントベストゴールは、乾選手の豪快な無回転ミドルシュート

 

【世界のトレンド?】

 これからのワールドスタンダードは、足元の上手い大型ボランチなのかもしれない。

 フランスのポクバ選手、エンゾンジ選手。
 この2選手に共通しているのは、身長が190cm以上あって足元の技術が高いということ。

 他にも、ベルギーのフェライニ選手、イングランドのロフタスチーク選手と身長が190cmを越えていて、中盤でフィジカル勝負できる選手が増えてきた。

 戦術面でも、中盤に背の高い選手がいると、リードしている場面で守備固めとしても投入しやすい。
 センターバックでは190cmクラスの選手が多いが、中盤ではまだ世界的に見ても少ない。
 フィジカルが強いのは仕方ないが足元の技術まで優れていたら、これほど相手にしたくない選手はいない。

 またクロアチアの司令塔モドリッチ選手、フランスのカンテ選手の走力が光った。

 このクラスの選手があれだけ走っているなら、走り勝てないと勝負にならないのかもしれないな。

 

【日常から世界レベルを】

 普段の練習からタレント集団の中で練習することは大事なんだと改めて思った。

 特にスペインのラ・リーガイングランドプレミアリーグに所属選手の多くが、勝ち上がってきた。やはり世界最高峰のリーグで活躍している選手は勝負強いという印象を受けた。

 フランス、クロアチア、ベルギー、イングランドの主力選手は、5大リーグ(スペイン、イングランド、イタリア、ドイツ、フランス)に所属している。
 さらに所属チームでなにかしらタイトルを獲得している選手が多く活躍したのも、勝負強かった要因だろう。

 ここで活躍できる日本人選手が増えてくることが、W杯で初のベスト8進出が見えてくるのかな…。

 

【2022カタール大会に向けて】

史上初の冬の開催になるのではないか。

出場枠が32から48に増えるのではないか。

など、まことしやかにささやかれているが、運営面については正式発表まで待つことにしよう。

フットボールノート|サッカーマガジン FOOTBALL NOTE

サッカー日本代表:2018ロシアW杯特集【大会総括】

ロシアワールドカップ、日本代表激闘の軌跡を振り返っていきたい。

【激闘のグループリーグ】

(コロンビア戦)
 コロンビアのC.サンチェス選手がハンドを取られ1発退場となり、日本がPKを獲得。香川選手がPKを決めて、いきなり日本が先制する。正直だれも予想していなかった展開になった。

 フリーキックを直接決められ同点に追いつかれたが、本田選手のコーナーキックから大迫選手がヘディングで決めて勝ち越しに成功し、これが決勝点となって日本が勝利した。
 W杯で南米に初めて勝利した歴史的な1勝にもなり、また「大迫半端ない」が急上昇ワードになった。

(セネガル戦)
 グループリーグでのベストマッチといって良い試合。まさに死闘だった。
 先制されるも乾選手のゴールで追いつく。1対1から勝ち越しゴールを決められてしまうも、途中出場の本田選手が値千金の同点ゴール。今思い出してもしびれたなって感傷に浸ってしまう。

 攻撃陣に注目がいくが、酒井宏樹選手、長友佑都選手の両サイドバックの活躍がなければ、ここまで接戦になっていなかったと思っている。

(ポーランド戦)
 スタメンの情報が外部に漏れていた。賛否両論となったボール回し。

 事前に情報がないと絶対にわからないスタメンを日本メディアは公表した。決勝トーナメント進出がかかる大事な試合で、日本メディアが足を引っ張ったとしか思えなかった。

 ポーランドに1点をリードされ負けている状況だったが、同時刻キックオフの他会場の結果を見ると、1対0のスコアなら、コロンビア対セネガルのスコアが動かなければ日本の決勝トーナメント進出が決まる。

 そこで日本の取った行動が「ボール回し」だ。2点目を失うと日本のグループリーグ敗退が決まることもあり、非情に徹した采配だった。
 決勝トーナメント進出のため、目的を達成するためには手段を選ばない姿勢は称賛に値する。


【グループリーグまとめ】

 決勝トーナメント進出を決めたが、ポーランドとの試合後から賛否両論が繰り広げられた。メンタルが良い意味でおかしい選手の集まりでなければ、どうなっていただろうか。外野にいる日本のメディア、サポーターが代表選手をつぶしてしまうかもしれない危機感を覚えた。

 もし決勝トーナメントに進めていなかったらと思うと、おそらく批判がポーランド戦でのプレーに集中砲火されていただろう。「勝てば官軍負ければ賊軍」という言葉もあるというのに。

 また、日本が勝利したのは退場者を出して10人となったコロンビアだけ。11対11では勝っていない。というのは一理ある。だが、これは現時点での日本代表と世界の差ということだろう。


【ラウンド16;ベルギー戦について再度振り返る】

 一瞬ベスト8が見えたところからの逆転負けは、今でも残っています。
 何度試合を見返しても、2点リードから逃げ切れたのか?は正直微妙です。

 日本はチームとしての戦術の数が少なかったように思う。

 グループリーグのベストメンバーでスタートしたベルギー、これをプランAとする。
 事前のスカウティングもあり、日本はなんとか対応できた前半に見えたが、選手交代でベルギーがプランBを出してきてから、日本の守備は崩壊した。
 仮に2対2のまま延長戦に突入した場合でも、ベルギーがプランCを用意していたら、結果は変わらなかっただろう。

 日本は最後の最後で直前の監督交代で、チームとしての成熟度の差が出たように感じている。
 やはり監督交代の時期が遅すぎたのではないだろうか。2017年11月の海外遠征後がリミットだったのかもしれない。
(※今回のチームは結果を出したので監督交代の賛否は考えないことにする)

 一方、ベルギーのロベルト・マルティネス監督は2016年8月にベルギー監督に就任。長期政権というわけではないが、2年もあれば結果は出せるということだろう。

 EURO2016でベルギーは準々決勝でウェールズに敗れたことで、監督交代に踏み切ったカタチだ。
 UEFA欧州選手権(EURO)があるので、4年ではなく2年間隔でチームの軌道修正ができるのも、ヨーロッパ勢の強さの秘訣かな。

 ワールドカップ欧州予選を9勝1分で突破。ロシアW杯グループリーグを3連勝で1位通過と前評判通りのパフォーマンスだった。
 チームとしての成熟度は高く、準々決勝でブラジルに勝利し、準決勝でフランスは敗れるも、3位決定戦でイングランドに勝利し、ベルギー史上初の3位に輝いた。
 特にワールドカップという大舞台では、チームとしてまとまっている国が勝つのは当然のことだ。

 

 また、W杯特需で代表選手が帰国後オフの間に、いろんな番組に出るようになって舞台裏などウラ話として明かされています。
※選手の発言を一部抜粋します。

(乾貴士選手)
 2点目の無回転ミドルはたまたまです。強いシュートを打ったら無回転になった。練習でも決めたことないシュートだった。
 エデル・アザール選手を試合を通じて止められなかった。

(酒井宏樹選手)
◇1点目の失点シーンを作ってしまった3つの要因。
1、川島選手のクリアが小さくなったのは、ルカク選手のポジショニングが良かった。
2、乾選手のクリアが小さくなった
3、僕がベルトンゲン選手にもっと体をよせれていれば、結果は違っていたかもしれない。

◇3点目の失点シーン。
 クルトワ選手からカウンターを仕掛けられた時点で、ベルギーには得点のイメージが出来ていたのではないか。
 山口選手のポジション取りについては失点には関係ない。

(その他)
 バラエティ番組にてとんねるず石橋貴明さんが、中田英寿氏、長谷部誠選手と食事をした時に、ベルギー戦の話になったことを言っていた。
 2点目の失点シーン、フェライニ選手がヘディングでゴールを決めたが、この時マークについた長谷部選手がフィジカルで抑え込まれた時に腰を骨折をしたと話していたらしい。ただ長谷部選手から公式のメッセージは出ていないので定かではない。

 

 日本の2得点は出来過ぎだった?とも思っています。
 ベルギーのGKがクルトワ選手だったこともありますが、流れの中から日本が2点を決めたことは、長年続く決定力不足から解放されたのかとも思いました。

 原口選手はシュートフェイントが効果的だったこと、乾選手のシュートはスーパーゴールだったこと。
 出来過ぎだったかどうかは、今後の日本代表のゴールシーンを見て検証していく必要がある。


【あとがき】

 メディアで振り返っていないのは、ベルギー戦の前半。ハイライトも全て後半だけになっている。

 この前半、立ち上がりの日本は良かったが、前半15分以降は、いつ得点を奪われてもおかしくなった。前半の時点ではベルギーが優位で、ベスト16の壁を感じていた。
 たらればだが、前半で得点を決められていたら、立て続けに失点し完敗だったかもしれない。

 後半の入りは日本の方が良く、立て続けに2点を取ったことで一瞬ベスト8の夢を見た。だが、そこで立ちはだかったのがW杯の壁なのだろう。

 ベスト8でのブラジル戦、日本から3点を奪った時に採用していたフォーメーションをスタートから採用してきた。
 その結果、ベルギーが前半に2点を奪い優位に試合を進めたことでブラジルに勝利したと見ている。

 もしベルギーが、日本戦もブラジル戦のようにスタートから日本を沈めた布陣で挑んでいたら…。

 これを「ベルギーの本気」として例えるなら、日本が世界と渡り合えたのは25分間だけということになる。

「よくやった。感動をありがとう。」

では、日本代表は強くならない。
決勝トーナメントに進出したことで、うやむやとされた課題はどこへいったのだろうか。

 問題を放置することは出来ても、解決しなければまたどこかで問題が顔出す。
 2022年カタールW杯出場権を獲得し、日本代表が狙うは初のベスト8進出。

 4年後の日本代表に期待しながら、それまでの日本代表の軌跡を引き続き追っていきたい。

フットボールノート|サッカーマガジン FOOTBALL NOTE